富良野で拾った若者。PART2
2002年7月10日「カセットかけさせてもらってもいいですか?」
吉田君はおもむろに鞄の中から
カセットテープを出した。
それは、”松山千春”・・・・・
典型的に北海道=大空と大地の中で・・を
かぶせて酔っている青年、吉田君。
私たちは「しかたないな」と思い
一緒に松山を聞いた。
そうこうしているうちに
車は帯広、カニの家に到着。
当初の予定通り、吉田君を無事降ろし、
「じゃ!」
と何事もなく別れた。
そして数十メートル、車を走らせた時、
■なんだかこのままでいいんだろうか■
■もしかしたら、吉田君・・本当はこんなところに
来るつもりもなかったんじゃないかな■
など、私たち3人の頭の中で、
吉田君との運命的な(?)出逢いと
そして、道中のやりとりの中で
彼がチチハハと別れ、爺ちゃん婆ちゃんに育てられたこと。
大学もバイトしながら行ってるコト。
北海道へもずっと憧れていて
やっと貧乏旅行が出来たコト・・などなど
話を聞いているうちに
私たちはとんだ”蝦夷オオカミ”だったんではないか?
と思って来たからかもしれない。
誰からともなく、
「名残惜しい・・」
「晩ご飯くらい一緒に食べてあげたら良かったかな」
などと話し出した。
すると、H先生が「よ〜しっ!」と
本日2度目のUターンをした。
カニの家へ戻ると彼が銭湯へ行こうとしている
ところに出くわした。
私たちの再登場にビックリしていた。
「どうしたんですか!?」
私たちは、彼にせっかく出会ったんだし、
地元だからこそ伝えられるコトをもっと知らせたい。
出来れば、おすすめの店で一緒に食事でもしないか?
と声を掛けた。
すると吉田君も「うれしいです!お供します!」
と言ってくれた。
それじゃ〜また後で(銭湯後)ということで
いったん別れ、私たちも一度家に帰り着替えて
また、夜の町へ集合した。
吉田君はカニの家で仲良くなったというお友達
を連れてきた。
H先生も彼氏を連れてきて、私は妹も誘った。
あっという間に”吉田君の輪”が出来、
おすすめの居酒屋で飲み、カラオケを歌い
(吉田君はあまりお上手ではなかった・余談・笑)
楽しい時間が過ぎていった。
もうここまで来たら
■友達だっ!■
という感じで
お互いの住所や電話番号も交換した。
(写真もたくさん撮ったし)
夜中の1時くらいだったろうか。
お名残惜しゅう時間となり、別れた。
私と妹は家に帰り着き、
早々に眠りに着いた。
すると、電話が鳴った。
(私と妹は同じ部屋に寝ていて、
実家の電話とは別に自分たちの部屋に
別回線で電話を引いていた)
「誰だろ、こんな夜中に。。ダーちんか?」
(この頃、私とダーちんは東京と北海道の遠恋中
だったので仕事の関係で夜中に電話が来ることも
多かった。なので、妹はあんまり出ず、
私が出ることが多かった)
電話は
”さっきまで一緒だった吉田君”だった。
吉田君は私の妹を一目惚れしたので
もう1度明日会いたいという話を私にした。
「とりあえず、妹に変わるね」
と私は妹を起こすと、
妹は話を聞いて、自分にはつき合ってる人がいるので、
そういうのは無理と断っていた。
私は一気に酔いも醒めた。
■なんじゃい!それ!■
という心境だった。(笑)
妹かいっ!という気持ちもたしかにあったし(苦笑)
なんだか、吉田君を拾ってから
”もしかしたら悪い人かも”なんて思ったり、
疑ったりしたコトが
意外とすんなりそうでもなく”好印象”だったりしてたもんだから、
■私の見る目も捨てたもんじゃない■
(H先生の目が多大&相当疑ってたクセに)
なんておごり高く思っていたことが
一気に裏切られた思いだったのだ。
〜なんだ。純粋に旅を楽しんでるんじゃなくて
あわよくば、その土地の女と・・・なんて
思ってるんだ。〜
しかも、それが自分の妹だったので
妹に申し訳ない気持ちもあったし(私が引き合わせたせいだし)
なんだか、住所や電話番号を安易に教えた自分の方がよっぽど、「怪しい」奴だった。
調子に乗りすぎたと思った。
次の日、吉田君はH先生に連絡を入れて、
また次の目的地へ行ったらしい。
どうやら、何日か後に折り返してまた舞い戻り、
H先生宅に泊まらせてもらって、
今度はH先生の友達たちと飲んだらしい。
私はそれは「ふ〜ん・・」って感じで聞いた。
K先生は札幌の彼にこの一連の話をするべきか、
しないべきか、真剣に悩んでいた。(笑)
※K先生はロマンス(笑)はなかったものの、
K先生の許容範囲を超える彼氏以外との関わりで
「彼氏に悪い」「軽い女だと思われたんじゃない
か」と泣きながら悩んでいたが、
K先生と彼氏はナンパで知り合っていた。
今思えばキャラの濃い先生達ばかりだったなぁ。
で、何週間かして、
東京に戻った吉田君から写真が届いた。
妹の”い”の字も書いてない手紙には
「よい旅になった」ようなコトが書いてあった。
それから、最後まで面倒を見ていたH先生は
時々、吉田君の寮にパンやらお菓子やらを
送ってあげたりして繋がっていたらしい。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そして、数年が経ったある日。
何年たったんだろう。
私たちH先生、K先生と結婚した後だから、
3年か、4年経った頃だったろうか。
H先生の家に遊びに行った時、
「そういえば、そうそう!聞いてくれる〜!?」
と鼻息荒くH先生が言い出した。
「吉田君って居たじゃん。富良野で拾った」
すっごい久しぶりに吉田君を思いだした。
私:「なに?先生ってまだ吉田君と繋がってるの?」
H:「うん。年賀状だってずっとしてるんだけどさ〜」
私:「うっそ!律儀〜っていうか、スゴイね!
そんなに気に入ってたんだ(笑)」
H:「それがさぁ〜、聞いてよ。
この前、彼女連れて北海道旅行へ来るってん
てんで、泊めてくれって言われて、
泊めたのよ〜!」
私:「え?ここに?来たの?彼女連れて?」
H:「そうそう。でさぁ〜それはいいんだけど!
まず、風呂さ。風呂をね、2人で入った訳。
それからさ、夜寝たらおっ始まったのよ」
私:「始まったって・・・まさか、ナニ?」
H:「そうなのよぉ〜!!見ての通り、
我が家は各部屋に戸がないじゃない?
だから、私たち(H先生と旦那)と頭合わせ
に寝てるのによ。スポスポスポって(失礼)
聞こえて来るのよ〜!もぉ〜勘弁って感じ」
私:「・・・・・ぎょえ・・・」
H:「んでね、どうやらフィニッシュ後、
リュックのジッパーを”ジジジジジ・・・”と
下ろす音が聞こえる訳。で、ポケットティッ
シュ出してんのまでわかるのよ〜!!」
私:「・・・(絶句)」
H:「もうがっかり。ホテル行けっちゅ〜の。
っていうか、我慢すれよ、人んち泊まるなら
って感じ。もう最悪〜。
お陰で寝れなかったよ。私」
という話だ。
H先生は”飼い犬に手を噛まれた”とか
”恩を仇で返された”とか言ってたが(笑)
ちょっと違う気も。
結局、爽やか北海道大好き青年吉田君も
今じゃ発情盛りの♂だったという訳。
しかも、ブラウン管の中の栄作も
どこか外国へ行ったっきり見なくなったしね。
で、それ以来、H先生は吉田君とは音信不通なんだと。
とまぁ。
富良野へ行って久しぶりに吉田君を
思い出してしまった私。
そういえば、どういういきさつだったっけ?
ってところから思い出してみましたらば、
こんなに長くなりました。
おしまい。
吉田君はおもむろに鞄の中から
カセットテープを出した。
それは、”松山千春”・・・・・
典型的に北海道=大空と大地の中で・・を
かぶせて酔っている青年、吉田君。
私たちは「しかたないな」と思い
一緒に松山を聞いた。
そうこうしているうちに
車は帯広、カニの家に到着。
当初の予定通り、吉田君を無事降ろし、
「じゃ!」
と何事もなく別れた。
そして数十メートル、車を走らせた時、
■なんだかこのままでいいんだろうか■
■もしかしたら、吉田君・・本当はこんなところに
来るつもりもなかったんじゃないかな■
など、私たち3人の頭の中で、
吉田君との運命的な(?)出逢いと
そして、道中のやりとりの中で
彼がチチハハと別れ、爺ちゃん婆ちゃんに育てられたこと。
大学もバイトしながら行ってるコト。
北海道へもずっと憧れていて
やっと貧乏旅行が出来たコト・・などなど
話を聞いているうちに
私たちはとんだ”蝦夷オオカミ”だったんではないか?
と思って来たからかもしれない。
誰からともなく、
「名残惜しい・・」
「晩ご飯くらい一緒に食べてあげたら良かったかな」
などと話し出した。
すると、H先生が「よ〜しっ!」と
本日2度目のUターンをした。
カニの家へ戻ると彼が銭湯へ行こうとしている
ところに出くわした。
私たちの再登場にビックリしていた。
「どうしたんですか!?」
私たちは、彼にせっかく出会ったんだし、
地元だからこそ伝えられるコトをもっと知らせたい。
出来れば、おすすめの店で一緒に食事でもしないか?
と声を掛けた。
すると吉田君も「うれしいです!お供します!」
と言ってくれた。
それじゃ〜また後で(銭湯後)ということで
いったん別れ、私たちも一度家に帰り着替えて
また、夜の町へ集合した。
吉田君はカニの家で仲良くなったというお友達
を連れてきた。
H先生も彼氏を連れてきて、私は妹も誘った。
あっという間に”吉田君の輪”が出来、
おすすめの居酒屋で飲み、カラオケを歌い
(吉田君はあまりお上手ではなかった・余談・笑)
楽しい時間が過ぎていった。
もうここまで来たら
■友達だっ!■
という感じで
お互いの住所や電話番号も交換した。
(写真もたくさん撮ったし)
夜中の1時くらいだったろうか。
お名残惜しゅう時間となり、別れた。
私と妹は家に帰り着き、
早々に眠りに着いた。
すると、電話が鳴った。
(私と妹は同じ部屋に寝ていて、
実家の電話とは別に自分たちの部屋に
別回線で電話を引いていた)
「誰だろ、こんな夜中に。。ダーちんか?」
(この頃、私とダーちんは東京と北海道の遠恋中
だったので仕事の関係で夜中に電話が来ることも
多かった。なので、妹はあんまり出ず、
私が出ることが多かった)
電話は
”さっきまで一緒だった吉田君”だった。
吉田君は私の妹を一目惚れしたので
もう1度明日会いたいという話を私にした。
「とりあえず、妹に変わるね」
と私は妹を起こすと、
妹は話を聞いて、自分にはつき合ってる人がいるので、
そういうのは無理と断っていた。
私は一気に酔いも醒めた。
■なんじゃい!それ!■
という心境だった。(笑)
妹かいっ!という気持ちもたしかにあったし(苦笑)
なんだか、吉田君を拾ってから
”もしかしたら悪い人かも”なんて思ったり、
疑ったりしたコトが
意外とすんなりそうでもなく”好印象”だったりしてたもんだから、
■私の見る目も捨てたもんじゃない■
(H先生の目が多大&相当疑ってたクセに)
なんておごり高く思っていたことが
一気に裏切られた思いだったのだ。
〜なんだ。純粋に旅を楽しんでるんじゃなくて
あわよくば、その土地の女と・・・なんて
思ってるんだ。〜
しかも、それが自分の妹だったので
妹に申し訳ない気持ちもあったし(私が引き合わせたせいだし)
なんだか、住所や電話番号を安易に教えた自分の方がよっぽど、「怪しい」奴だった。
調子に乗りすぎたと思った。
次の日、吉田君はH先生に連絡を入れて、
また次の目的地へ行ったらしい。
どうやら、何日か後に折り返してまた舞い戻り、
H先生宅に泊まらせてもらって、
今度はH先生の友達たちと飲んだらしい。
私はそれは「ふ〜ん・・」って感じで聞いた。
K先生は札幌の彼にこの一連の話をするべきか、
しないべきか、真剣に悩んでいた。(笑)
※K先生はロマンス(笑)はなかったものの、
K先生の許容範囲を超える彼氏以外との関わりで
「彼氏に悪い」「軽い女だと思われたんじゃない
か」と泣きながら悩んでいたが、
K先生と彼氏はナンパで知り合っていた。
今思えばキャラの濃い先生達ばかりだったなぁ。
で、何週間かして、
東京に戻った吉田君から写真が届いた。
妹の”い”の字も書いてない手紙には
「よい旅になった」ようなコトが書いてあった。
それから、最後まで面倒を見ていたH先生は
時々、吉田君の寮にパンやらお菓子やらを
送ってあげたりして繋がっていたらしい。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そして、数年が経ったある日。
何年たったんだろう。
私たちH先生、K先生と結婚した後だから、
3年か、4年経った頃だったろうか。
H先生の家に遊びに行った時、
「そういえば、そうそう!聞いてくれる〜!?」
と鼻息荒くH先生が言い出した。
「吉田君って居たじゃん。富良野で拾った」
すっごい久しぶりに吉田君を思いだした。
私:「なに?先生ってまだ吉田君と繋がってるの?」
H:「うん。年賀状だってずっとしてるんだけどさ〜」
私:「うっそ!律儀〜っていうか、スゴイね!
そんなに気に入ってたんだ(笑)」
H:「それがさぁ〜、聞いてよ。
この前、彼女連れて北海道旅行へ来るってん
てんで、泊めてくれって言われて、
泊めたのよ〜!」
私:「え?ここに?来たの?彼女連れて?」
H:「そうそう。でさぁ〜それはいいんだけど!
まず、風呂さ。風呂をね、2人で入った訳。
それからさ、夜寝たらおっ始まったのよ」
私:「始まったって・・・まさか、ナニ?」
H:「そうなのよぉ〜!!見ての通り、
我が家は各部屋に戸がないじゃない?
だから、私たち(H先生と旦那)と頭合わせ
に寝てるのによ。スポスポスポって(失礼)
聞こえて来るのよ〜!もぉ〜勘弁って感じ」
私:「・・・・・ぎょえ・・・」
H:「んでね、どうやらフィニッシュ後、
リュックのジッパーを”ジジジジジ・・・”と
下ろす音が聞こえる訳。で、ポケットティッ
シュ出してんのまでわかるのよ〜!!」
私:「・・・(絶句)」
H:「もうがっかり。ホテル行けっちゅ〜の。
っていうか、我慢すれよ、人んち泊まるなら
って感じ。もう最悪〜。
お陰で寝れなかったよ。私」
という話だ。
H先生は”飼い犬に手を噛まれた”とか
”恩を仇で返された”とか言ってたが(笑)
ちょっと違う気も。
結局、爽やか北海道大好き青年吉田君も
今じゃ発情盛りの♂だったという訳。
しかも、ブラウン管の中の栄作も
どこか外国へ行ったっきり見なくなったしね。
で、それ以来、H先生は吉田君とは音信不通なんだと。
とまぁ。
富良野へ行って久しぶりに吉田君を
思い出してしまった私。
そういえば、どういういきさつだったっけ?
ってところから思い出してみましたらば、
こんなに長くなりました。
おしまい。
コメント